筋トレだけじゃダメダメ!ストレッチの大切さ。

筋トレだけじゃダメダメ!ストレッチの大切さ。

せっかく筋トレをするのなら、効率よく筋力をあげたいと思いませんか?実は筋トレそのものだけでなく、効果の鍵を握っているのはストレッチなのです。トレーニング中の事故防止のためにも、効果UPのためにも、方法やタイミングなど、筋トレ時の正しいストレッチのやり方について、覚えておいてください。

筋トレにストレッチって必要なの?

日ごろ筋トレしている人、これから始めようと思っている人で、トレーニングの一環としてストレッチを取り入れようと思っている人はそんなに多くないかもしれません。
筋トレとストレッチは真逆のイメージもあるでしょうし、関係なさそうな感じがしますよね。実際どうなのでしょう?それを解き明かすために、まずはそれぞれの役割を考えてみましょう。

ストレッチとは、筋肉を伸ばしたりゆるめたりすることで、体の柔軟性を高めたり、筋肉のケアをしたりするために行われます。一方筋トレは、筋肉を収縮させたり緊張させたりすることで、筋肉を大きく強くするために行われます。ここまで読むと、やっぱり真逆ですよね。

筋肉にとって逆の作用を同じトレーニングの中で行う?

ちょっと頭がごちゃごちゃしてよくわからなくなります。実は、筋トレにストレッチを取り入れるのは、やり方によっては薬になり、やり方によっては毒になる、ことわざに、“毒にも薬にもならない”とありますが、まったくその反対のことが起きるのです。

では、ストレッチを薬にするために、いったいどんな風に取り入れたら良いのでしょうか。上手に組み合わせるために、まずはストレッチにはどんなものがあるのかをお話していきます。

ダイナミックストレッチとスタティックストレッチ

ストレッチと一言でいっても、実は二通りのやり方があるのを知っていますか?

一つは、ダイナミックストレッチと言って、ある程度反動をつけて動きながら筋肉を伸ばしていくやり方です。立ったり歩いたりしながら行うものが多く、例えば、両腕を前後に振り子の様に動かし、肩関節や腕の周囲の筋肉をストレッチしたりするようなものが、これに当たります。

サッカーの選手などがピッチに立つ前に歩いたり走ったりしながら行っている様子をテレビで見たことがある人も多いでしょう。あのように、特定のスポーツを想定して、動きやすい状態にする目的で行うメニューが多く取り入れられています。

そしてもう一つが、スタティックストレッチと言って、数秒から数十秒、動きを止めた状態を保つことで筋肉を伸ばすやり方です。こちらは、ストレッチとしてはより安全性が高く、筋肉が弛緩し、神経もリラックスしていきます。

座ったりねころがったりして行うメニューも多く、長座したまま体を前に倒し、脚の後ろ側から腰・背中の周囲の筋肉を伸ばすものなどがあります。トレーニングした体の筋肉痛や疲労回復や体の可動域をのものを広げる目的で行われます。

いつどんなストレッチをすると良いの?

ストレッチの種類がわかったところで、効果的な筋トレをするためには、いつ、どのようなストレッチを組み合わせたら良いのかをみていきましょう。

筋トレにストレッチを取り入れるタイミングとしては、トレーニング開始時とトレーニング終了時、そして適宜トレーニングの最中、という3つがあります。それぞれのタイミングで、どのような種類のストレッチを取り入れるかが変わってきますので一つずつ説明します。

トレーニング開始前

このタイミングでは、短く軽いスタティックストレッチを少しだけ行った後、ダイナミックストレッチにつなげ、体をあたためながら動きやすい状態を作るのが良いでしょう。

ダイナミックストレッチの前に、ほんのわずかスタティックストレッチを入れる理由は、動きや反動を伴いながら行うダイナミックストレッチには、筋肉がほぐれていなかったり十分に体への意識が整っていない状態で行うと、思わぬ怪我につながる危険性があるので、それを回避するためです。

筋肉周りの血流を良くし、筋肉の状態を意識することで、その後に続くダイナミックストレッチやウォーミングアップ時の怪我を防ぎ、よりスムーズに効果的な筋トレへの準備を行うことができます。

トレーニング中

上手に取り入れると、このタイミングでのストレッチは、溜まった乳酸濃度が低下して、筋肉疲労の回復が促進されるという効果を期待できます。筋トレのメニューとメニューの合間などに、適宜ダイナミックストレッチを行うのがよいでしょう。

ただし、このときにスタティックストレッチの要素を多くしてしまうと、筋力の低下につながるので注意が必要です。筋肉が弛緩しすぎないダイナミックストレッチを、筋力の回復を目的として取り入れるのがコツです。

トレーニング終了後

開始のタイミングで行うのとは逆に、スタティックストレッチをメインに、ウォーミングアップより少し多く時間をかけて、クールダウンの意味合いで行うとトレーニングで疲労した筋肉を整えるのに役立ちます。

筋トレ後血流が良い状態でスタティックストレッチを行うと、トレーニング中に溜まった老廃物を速やかに排出することができます。又、トレーニング後は、体温が高い状態なので、筋肉の柔軟性が増しています。このときストレッチを行うことで、関節の可動域を広げ、体の柔軟性を増す結果につなげることもできます。

ウォーミングアップに!ダイナミックストレッチの方法

ストレッチのメニューをいくつか紹介します。最初にダイナミックストレッチをするときの共通の心得についてお話しておきます。

ダイナミックストレッチは、基本的に立ったり歩いたりステップしたりしながら行います。体幹をしっかり意識し、それ以外の筋肉は適度にゆるめた状態をつくり、動きにまかせて筋肉を伸ばしていきます。

ただし、動きの勢いが強すぎると思わぬ怪我につながることがありますので気をつけましょう。
体幹を安定したまま動かせる程度の可動域から、徐々に大きな動きにつなげていくようにすると安全で効果的にストレッチすることができます。

肩・腕のストレッチ方法

腕や肩のストレッチです。立ったまま、両腕を前後にスウィングさせます。肩関節を動かすことを意識して、リズミカルに10回程度行うと良いでしょう。慣れて来たら両腕をおおきくまわしたり、左右の回し方を反対にしてみましょう、それぞれの動きはすべて10回〜20回を目安に行います。疲れすぎず、筋肉を弛緩させすぎないように調整しましょう。

節・脚のストレッチ方法

壁に片手をつき、真横を向きます。片足で立ち、空中に浮いている方の脚を前後に振り子のように動かします。ちょうどサッカーでシュートをするときのように、前・うしろ・前・うしろ、と少しずつ振り幅を大きくしながらリズムよく10回〜20回程度行います。体幹をしっかり意識して片足の上に乗せることでバランス感覚を養う事もできます。骨盤が動かないようにしっかりを安定させると、股関節や脚の筋肉を狙い通りにストレッチすることができます。

腰・背中のストレッチ方法

壁などに向かって立ち、両手をつきます。そのまま両手を壁から離さず、おへそを右に向けます。続いて同じ様に両手を壁についたままおへそを左に向けます。この時は、肩・腕や股関節・脚のストレッチよりややリズムをゆっくりにして大きな可動域を目指しましょう。ひざを上手に使って体に連動させると無理なく可動域を広げることができます。

慣れて来たらリズムにのって少しだけ速度を上げてみましょう。これも10回〜20回行います。右へ左へと体をひねっていくと、自分の左右差に気づく人もいるかもしれません。捻りにくい方を、息をふーっと吐きながら数回多くストレッチすると左右のバランスが整っていきます。

体側のストレッチ方法

頭の後ろで両手を組みます。後頭部に両手の平が来るのがちょうど良い位置です。足を肩幅に開き、ひざを伸ばして正面を向いたまま、体を左右に倒していきます。骨盤が動かないようにして、体側をぐーっと大きく伸ばしていきます。

このストレッチも、腰・背中のストレッチと同じように、まずは速度より動きの大きさを意識して、慣れて来たら少しだけテンポをあげ、リズムに乗ってみましょう。これも10回程度行います。

より多くの動きを伴うダイナミックストレッチメニュー

■より多くの動きを伴った複雑なダイナミックストレッチ

このストレッチは歩きながら行います。
踏み込んだ脚の反対の膝をぐっと曲げて胸の方に引き寄せながら歩きます。左脚を踏み込んだら右脚の膝をぐっと曲げて胸の近くまで持って来て、両手でその膝をぐっと抱えてさらに胸の方にぐっと引き寄せます。少し大股で歩きながら1分程度続けます。上体が前に倒れないよう、背中をまっすぐに伸ばしたまま行い、ももの裏の筋肉をしっかり伸ばします。

■おしり・ももの前側・ひざの裏をストレッチ

両手を胸の前でクロスさせ、手のひらは肩をさわります。前足をぐっと踏み出して、ひざが直角になるところまで曲げます。この時後ろの脚をしっかりのばしておくことで、ももの前側とひざの裏側をストレッチします。前に踏み出した脚はおしりの筋肉がストレッチされます。

ひざを曲げて体をしずめるとき、上体がぐらぐらしないようにコントロールすることで体幹を意識することができます。慣れて来たら、正面を向いて体をしずめた後、前に出した脚と反対の方に上体を捻り、しずめたまま正面に戻し、起き上がって次の動作につなげます。

■ももの前側と体側のストレッチ

歩きながら、踏み出した脚と反対の膝を大きくまげ、かかとをおしりにひきよせます。曲げたひざと同じ方の手で足の甲をつかみ、さらにおしりに引き寄せます。反対の手はまっすぐ上に向かって突き上げます。曲げた脚のももの前がストレッチされ、上げた手により、体側が伸ばされます。

クールダウンに!スタティックストレッチの方法

スタティックストレッチを行う場合、トレーニングの最初に行うときは、筋肉に、これからここを使うよ、と教えてあげるような意識で行うのがコツです。筋肉を意識して、刺激と動きを与えてあげるようにします。長い時間をかけると筋肉が弛緩しすぎてしまうので、手短に軽く行うようにします。

トレーニング後には、ゆっくり時間をかけて筋肉を弛緩させるようにします。老廃物が血流にのって流れ、神経もしずまっていきます。次回のトレーニングに向けて筋肉をコンディショニングする感覚です。

いずれのタイミングで行う場合も、無理に筋肉を伸ばさず、いたきもちいいところで静止するのがポイントです。呼吸は止めず、筋肉を伸ばすときにゆっくり吐くとより効果的です。

手首のストレッチ方法

片手を前に突き出し手のひらを上に向けます。もう片方の手で突き出した手の手のひらを持ち、グーッと指を下に向けて手首の前側を伸ばします。10秒ほど静止したままにして、左右行います。

肩のストレッチ方法

頭の後ろで片手を背中に付け、もう片方の手で肘を持ちます。そのままゆっくりと肘が頭に近づくように引き寄せます。これも10秒ほど静止させ、左右行います。

腰のストレッチ方法

四つんばいになって、ゆっくり腰をかかとに近づけ腕を伸ばしながら上体をしずめていきます。腰から背中全体を伸ばしていき、腕が伸びたら肩や体側も意識してみましょう。これも10秒ほど静止します。四つんばいに戻り、同じ動きを2セット程度行います。

股関節のストレッチ方法

あぐらをかくように座って左右の脚の裏を合わせます。ひざを横にひらいていきましょう。少し手で膝を床の方に押すのも効果的ですが、押すことで肩や腕に力が入らないように気をつけましょう。これも10秒ほど静止し、一度ゆるめて3セットほど行います。

ふともものストレッチ方法

立ったまま片足を持ちかかとをおしりにくっつけます。腰から背中にかけてをまっすぐのばし、脚の付け根をしっかり伸ばすと効果的です。

筋トレにプラスαするストレッチ、効果のまとめ

筋トレは、筋肉に負荷をかけながら効果的に伸縮させることがポイントになります。ウォーミングアップに主としてダイナミックストレッチを取り入れれば、目的の筋肉への意識が高まり、筋肉そのものの伸縮率を上げることができます。

弛緩しすぎないように上手にコントロールすることで、筋トレメニューの最初の一回から、より大きなパフォーマンスを発揮することが出来そうですよね。
また一方、疲労した筋肉のケアも大事です。

トレーニングが終わった後、次のトレーニングまでに、再度高いパフォーマンスが発揮できる状態に筋肉を回復させておくことは、毎回のトレーニングを無駄なく効果的に行い、思うような結果を得やすい状態を作るのに役立ちますし、怪我の予防にもつながります。

さらに、可動域の大きな体は、パフォーマンスが高く怪我をしにくいので、トレーニングの継続や効果ももちろん、望む結果にも早く結びつく可能性を高めてくれます。自分の体と会話しながらストレッチを取り入れることで、日ごろの筋トレに嬉しい変化が期待できるかもしれません。