筋トレの効果がでるのは2か月先

筋トレの効果がでるのは2か月先

筋トレによって、筋肉が大きくなり引き締まった体を実感できるようになるまで、最低でも2か月かかるといわれています。それまでにあきらめてしまうかどうかは、いかにしてこのつらい期間を乗り越えられかがネックになるでしょう。モチベーションを維持できるように、筋肉が太くなるプロセス、そして効率的な筋トレ方法などご紹介していきます。

筋力とローマは1日にして成らず。効果が出るまで途中で諦めない

筋肉がついていくプロセスを考える

どんなに優秀なトレーナーがついたとしても、1日や2日筋トレの効果があらわれることはありません。筋トレをしても筋肉が肥大するまでには、週に2回ペースでトレーニングをしても最低2か月はかかります。

このことを知らずに筋トレを始めると「一生懸命やっているのにちっとも結果が出てこない。」「自分には合っていないんじゃないか」疑心暗鬼になってしまい、モチベーションも下がって途中であきらめてしまうケースが多くあります。

筋トレを始めると徐々に負荷を強くすることができます。できる回数が増えたり、重たいウエイトで筋トレが行えるようになるので「これで筋肉がついただろう」と鏡を見るとがっかりすることになります。

筋力がついたと錯覚するのは、筋肥大によるものではないからです。筋トレを行うと最初に起こるのは神経系の適応です、筋肉を構成する筋線維の動きは、運動神経によってコントロールされていますが、運動に運動神経が適応していないと筋線維を100%使いこなせない状態になっているそうです。

ところが何回か筋トレをしているうちに、運動神経がその動きを覚えてきます。すると多くの筋繊維をフルパワーの状態で使いこなせるようになってきます。
多くの筋線維を同時に使えるようになるので、大きな力が集結するため神経系の適応が起こると少しずつ回数やウエイトが増えていくことになります。

だからといって、神経系の適応が起こっている初期段階に筋肥大がまったく進んでいないかというとそういうわけではありません。ミクロのレベルから見れば、1回の筋トレでも筋肥大は確かに起こっているのです。そのミクロの筋肥大が積み重なって、明らかに大きくなったと目に見えるようになるまでに最低でも2か月間はかかるということです。

筋肥大が目に見えるようになってきたら「よし、もっとがんばろう」とやる気も起きます。そうなったらしめたもの。ですから筋トレの初期の段階は筋トレによる効果に目を向けるのではなく、むしろそのプロセスに目を向ける必要があります。

モチベーションを保つためにスケジュール帳やカレンダーなどにその日やった筋トレの種目や回数などを記録していきます。これはアスリートの間でもよく使われる方法です。

この方法は心理学で「行動モニタリング」と呼ばれており、自分の行動をモニタリングして自分の努力を「見える化」することでモチベーションを高めるというものです。
挫折しそうになったとき、こういった記録を残しておくと「せっかくここまでがんばってきたじゃないか」と自らを励ますツールになります。

筋トレの効果を上げるには週2日が最も効果的

ウォーキングやストレッチなど軽めの運動は毎日やったほうがいいのですが、筋トレは毎日やる必要はありません。というよりもやってはいけません。

なぜなら筋トレによる筋肉の成長は「超回復」というシステムがあるからです。筋トレで筋肉を強く刺激すると、筋肉に疲労がたまってきます。疲労がたまった筋肉の筋力は一時的に下がりますが、いったん休憩して糖質やたんぱく質などの栄養を摂ってやることで、再び回復して筋力が上がります。

このとき、前回の筋トレのときよりも若干ですが筋力がパワーアップします。これを「過去を超える回復」という意味で「超回復」と呼びます。筋肉は、次に同じ程度の刺激がやってきても耐えられるようにこの超回復を起こすのだと考えられています。

超回復のタイミングで次のトレーニングを行うと、筋肉は超回復を連続して起こすことになり、筋力が効率的に短期間で成長するようになります。この回復期間が48〜72時間といわれています。

筋トレの強度によっても変わってきますが、超回復を起こすまでの時間は一般的に2〜3日といわれていますから、このタイミングをうまく使うなら、2〜3日おき、週に2回ペースで筋トレを行ったほうが効果があらわれやすいという計算になります。

筋トレを始めたばかりの頃は、たくさんやればやるほど早く効果が出ると思いがちですが、週に3回、5回と頻度を増やせば増やすほど、トレーニングによる疲労がたまりやすくなります。

疲労から回復しないうちに次の筋トレを行っても、超回復は起こりにくくなります。むしろトレーニングの質が低下して筋肥大が順調に進まなくなってしまいます。休養もトレーニングのうちだと考えて、休養中はタンパク質を多くとって、筋肉の疲労を回復させましょう。

逆に4日以上トレーニングをサボってしまうと超回復が終わってしまうため、筋力が元のレベルに戻ってしまいます。これでは、せっかくがんばった意味がありません。生活習慣に合わせて筋トレを続けやすい曜日を確保して、2〜3日おきの週2回ペースを守るようにしましょう。

期間短縮!筋トレの効果が早く実感できる方法とは

筋トレによる負荷は重すぎても軽すぎてもダメ

筋トレは負荷の設定次第でその効果が出てくる期間が大きく変わってきます。筋肉を効率的におおきくしたいのなら、「一度に8〜12回しか反復できない負荷」がベストです。

筋トレの負荷の設定にはRMという単位が用いられています。RMとは「Repetition Maximum」の略で日本語に直すと「最大反復回数」です。1RMというのは1回しかできない負荷を意味し、10RMは10回できる負荷のこと。つまりRMが小さいほど負荷が大きいということになります。

筋肉を効率的に肥大させるためには、1RMの75〜80%程度の負荷を与えるのが最適だといわれています。その具体的な数字が「一度に8〜12回しか反復できない負荷」ということです。

ですからこれよりも軽すぎても重すぎても、筋肉を大きくする効果は落ちてしまいます。12回以上できる軽い負荷では、筋肉を動かし続ける持久力のトレーニングにはなります。そして8回未満の重たい負荷では最大筋力を高めるトレーニングになります。

しかし両方とも「筋肉を肥大させる」には効率的ではありません。それはなぜかというと筋肉は遅筋線維と速筋線維から構成されているからです。

持久力に優れた遅筋線維と瞬発力に優れた速筋線維。このうち筋トレを行うと太くなりやすいのは速筋線維です。遅筋線維は、日常生活で使っているような通常の筋肉です。ですから遅筋線維だけを使っていても思ったような筋肥大は起こりません。

筋肉は遅筋線維から先に使われるという特性があります。「一度に8〜12回くらいしか反復できないくらいまで負荷を上げる」と、力のない遅筋線維は絶えられなくなって、そこから速筋線維がようやく出番となります。

このように遅筋線維から速筋線維へと移るシステムが働いて、ようやく速筋に刺激が入り筋肥大がスタートしはじめます。
このシステムをうまく利用することで、筋トレを効果的に短期間で結果を出すことができるようになります。

最低でも3セットは続けるべき

一度に8〜12回しかできない重さで限界までがんばって筋トレをしたら、そこでおしまいにしないでください。そのまま最低でも3セットは続けるようにすると筋肉には効果的です。

筋トレの経験がないと「1セット目で限界だったから、2セット目なんて絶対に無理」と考えてしまいますが、そんなことはないのです。
しばらく休めば、筋肉は疲労から回復して、また同じトレーニングができるようになります。それは1セット目には使われなかった筋線維が動員されるからです。

筋肉を構成している筋線維は、常に全部が全部働いているわけではありません。どの筋線維をどれくらい使うのかは運動神経が決めていますが、この運動神経は筋肉が収縮するたびに動員する筋線維を変えています。つまり特定の筋線維に負担がかからないようにローテーションを組んでいるのです。

この筋肉のシステムを考えると1セット目で使った筋肉とは違った筋肉を2セット目に使いきり、さらに3セット目でようやく全部の筋肉を鍛えることができるということです。

3セット続けることで、狙った筋肉を構成している筋線維のほぼ100%をまんべんなく刺激することができるかと思います。筋肥大=筋線維の肥大ですから、できるだけ多くの筋線維を刺激したほうが、効率的に筋肉は成長しやすくなり期間短縮につながります。

セット間で休み過ぎてはいけない

筋トレではセットの間での休憩時間のことをインターバルと呼びます。このインターバルのとり方次第でも筋トレの効果が変わってきます。このインターバルは短すぎても長すぎてもいけません。理想は30秒から90秒です。

筋トレでは、すべての筋線維を完全に疲労させるのが理想的です。インターバルの間に筋肉は疲労から回復しますが、まだ疲労が少し残っているうちに次のセットを行うことで筋線維を徹底的に疲労させることができます。

若干の疲労を残して次のセットを行うことで、乳酸などの代謝産物が完璧に除去される時間的な余裕がなくなります。すると脳では「筋肉にかなりのダメージがあるから、疲労回復を早めてもっと強化しよう」というサインが送られて、筋肥大を促進する体内環境が整えられるようになります。

疲れたからといってインターバルが長すぎてしまうと、筋肉が疲労から完全に回復してしまっているので代謝産物も処理されてしまい脳からの肥大を促すサインも伝わりにくくなります。

じゃあ、インターバルをもっと短くすればいいと思いがちですが、筋肉の回復がある程度進まないと疲労からフォームが乱れてしまって、鍛えたい筋肉に対して適切な刺激を与えられなくなってしまいます。

インターバルは短かすぎず、長すぎず、平均して1分くらいがいいでしょう。きちんとストップウォッチなどで計るようにします。脳内時計では、その時の気分によって長くなったり短くなったりしてしまからです。

インターバルの間もただボーっとしていてはいけません。ゆったりとした呼吸で乱れた息を整えながら、前にやったセットの内容を思い出してください。そしてフォームがきちんとできていたかどうかを頭の中でチェックしながら、次のセットの心の準備をしましょう。

初めて筋トレをしたときなど、60秒というインターバルは短すぎると感じるかもしれません。そんな時には少し長めにとってもかまいません。そこから少しずつ短くしていって、2か月後には平均60秒前後のインターバルがとれて、テキパキと筋トレができるようになりましょう。

筋トレするなら朝よりも夕方が効果的

筋トレは、続けやすい時間帯に行うのが一番です。時間帯は固定したほうが続けやすいので、筋トレを習慣化させるためにも自分のライフスタイルに合わせて時間を作りましょう。

朝のうちに筋トレすると筋トレの刺激で成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンには体脂肪を分解する作用があるといわれているので、その後の通勤や通学で歩いている間に分解された体脂肪が優先的に使われるため、やせやすくなります。

もしダイエットのために筋トレをしているようなら朝のうちの筋トレは効果があるといえます。ただし、朝はまだ体温が低く、筋肉が温まっていない状態ですから、筋肥大を目指す本格的な筋トレにはあまりおススメできません。

筋トレ後に夕飯で肉類や魚介類からタンパク質を摂取することで筋肉が肥大しやすくなります。その後、ぐっすりと眠ることで成長ホルモンが分泌され、筋肉を修復してくれます。

夜寝る前に激しい運動をすると、交感神経が刺激されて興奮してしまい寝つけなくなることもあるので、遅くとも寝る1時間前にはトレーニングを終えるようにしましょう。
休日を利用して筋トレする場合は、時間をあまり気にしなくてもいいでしょう。その場合には午後4時から6時くらいが最も適しています。

体内時計は朝日を浴びるとリセットされ、そこから1日のリズムが刻まれていきます。その体内時計の指令で午後4時から6時までにかけて体温と筋肉の温度が最も高くなり、活発な活動に適した体内環境が作られます。

試しにこの時間帯に筋トレをやってみてください。いつもの筋トレが少し楽に感じるはずです。週2回の筋トレのうち休日に1回、この時間帯に筋トレをすることで効率的に筋肉を鍛えることができます。

最後に

筋トレの効果が出るまでの2か月というのは、もっともきつい期間です。モチベーションをキープするためにもできるだけ早く結果が出てもらいたいものです。
筋トレをより効果的に進めて、筋肉アップの期間を短縮するためには、きめ細かなスケジュールとやり方があります。「気が向いたから筋トレ」というのでは、なかなか筋肉がつきません。
筋トレ効果を実感したいなら、まずは2か月という期間、きっちりとトレーニングを続けてみましょう。